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dj KENTARO Interview

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20歳の若さで世界最高のDJに登りつめながら、NO.1の座に甘んじる事なく常にフレッシュなプレイで進化を続けてきたdj KENTARO。世界中からの圧倒的支持を受けながら、楽曲プロデューサーとして、世界に類を見ない、ものすごいファーストアルバムを完成させた!!


■ 13歳くらいからDJを始めたそうですが、きっかけを教えて下さい。
「中学位の時はNOFX、BAD RELIGION、OFFSPRINGとか、いわゆるメロコアとかグランジがすごい好きでスケボーとかやってたんですよ。DJっていうのは雑誌とかで見て存在は知ってたんですけど、最初はあんまり興味無くて。で、たまたま夜中に見たテレビでDJバトルやってたんですよ。そこで初めてスクラッチしてるのを聞いて、それで結構ヤラレちゃって、俺もやりたいって思って、ターンテーブル買う為に新聞配達とかして、それでDJ始めた感じですかね」

■ DJする時に心掛けてる事ってありますか?
「やっぱり僕らがやってる事はエンターテインメントなんで、DJの大会にしても、普段のイベントにしても、やっぱり対お客さんっていう事が一番重要で、お金を払って見にきてくれてるお客さんとのコミュニケーションが大切で、だからしっかり前を見て、向き合う感じでやりたいなっていうのはありますね」

■ 音楽以外って何かやってました?
当時はサッカー選手を夢見てた時期もあって、小1位から中3まで続けて、でも膝を壊して断念して、でもその頃DJとも出会って夜の遊びとかスケボーとか色々趣味も増えたから、結構あきらめはついたんですけど、でも今またフットサルやってますね。HIP HOPやってる人でサッカーやってる人多くて。

■ でも今忙しいのに大変じゃないですか?
そうですね。でも月1、2位ではやってますね。あとは、スキューバダイビングの免許持ってて。免許すごい簡単に取れちゃうんですよ。タイで連続してやれば4日くらいで取れるんですよ。

■ 体動かすの多いですね。
でも意識して動かしてるのはありますよ。20歳超えるとどんどん動かす機会無くなってきますから。

■ 今はまってる音楽ってありますか?
やっぱりHIP HOPは変わらず聞いてて、一時期全然聞いてなかったんですけど、最近のメインストリームもすごい面白くて、ビートとかに関して言えばかっこ良いのとかやっぱりあるし、THE NEPTUNES、Dr. DRE、KANYE WEST、 TIMBERLANDもそうだけどメジャーだけど、かっこ良いビート作るんだって感じで。あと、タモリが昔出したレコードがあって、あの人中国語のマネとかするじゃないですか、そのレコードでは一人四役で麻雀やってる設定で、中国人とアメリカ人と日本人なんかで麻雀卓で勝負してる事を想定して声で表現してて、それにもヤラれましたね。タモリ凄ぇみたいな。釧路の中古屋で300円位だったんですけど。

■ 今回NINJA TUNEからのリリースですがNINJA TUNEは好きでした?
そうですね。高校の頃とかもCOLDCUTとかDJ FOODとかTHE HERBALISERとかDJ VADIMとかHIP HOPアプローチの強いアーティストが好きで、なんか面白いぞって思って調べてったら、HIP HOP以外にもジャズ・バンドとか結構面白い人達がいたりして、よく自主のミックスCDとかにいれてたんですよ。それでロンドンに行く様になってから向こうもミックスCD聞いてくれて、じゃあNINJA TUNEからMIX CD出そうってなって、ビックリしましたけどね。でももちろんやります!って即答でしたけど。

■ 人生のターニングポイントってありました?
2001年にDMCの日本で勝って、その頃から日本でも営業増えてきたんですけど、2002年ワールドチャンピオンになった時は、第1のターニングポイントですね。で、これは勝手に思ってるだけなんですけど、4年に1回ワールドカップの年に自分的には転機が訪れてるんですよ。98年に初めてDJバトルの大会に出たんですけどボロ負けして、悔しくて、それで2002年にチャンピオンになって、2006年はNINJA TUNEと契約したんで。

■ NINJA TUNEのアーティストとの交流はどうですか?
やっぱりCOLDCUTとかですけど、その前はMIX CDを出した時の日本ツアーでDJ FOODとDIPLOとTHE HERBALISERとツアーしたんですけど、その中で特にDJ FOODと仲良くなって、その後、DJ FOODがCOLDCUTとかにかなり推してくれたみたいで。そのツアーは大きかったですね。

■ では、今回のアルバム「ENTER」について聞かせて下さい。
基本的なコンセプトとしては、いろんな音楽を聞いてきた事を自分なりに消化して素直に出せたらいいなっていうのはあって、でも自分のルーツはHIP HOPだから、HOUSE、RAGGAE、DRUM&BASSも感覚的にHIP HOPとしてかけてるっていうのはあったんで、今回もHIP HOP色を強く出したいっていうのはありました。だからTHE PHARCYDEやSPANK ROCKにオファーして、やっぱりちゃんと曲として聞けるって事をレコードにしたかったですね。

■ 今回アーティストを選んだ基準やきっかけってなんですか?
まずTHE PHARCYDEは横浜に2003年に来た時に一緒にやらせて貰って、その時に仲良くなれて、もともとファンだったしオファーしようって事になったんですけどなかなか返事が無くて諦めかけてた時に返事があって、最後の方でしたけど実現しましたね。SPANK ROCKはageHaの「ZEN TV」ツアーの時に一緒にやったしNINJA繋がりって事もあって自然とやりたいなと思って。

■ FAT JONは?
FAT JONは初めて会ったのは仙台なんですけど、僕がまだ仙台にいる頃にFIVE DEEZでツアーに来て、その時前座でDJして、JONとはその頃から音源交換したり長々と連絡とりあってたんですけど、それが今回やっと実現した感じです。

■ GAGLEは仙台時代から?
Mu-Rさんが兄貴と同級生って事もあって、中3位の時に仲良くなって、HIP HOPとか教えてもらってて、それでMu-Rさんが俺にも師匠がいるんだって紹介されたのがMitsuさんで、Mitsuさん家いったら隣の部屋でHUNGERさんが漫画読んでたりとか。当時Mitsuさんとスクラッチチーム組んでたんですよ。CLUB終わった後とか借りて朝方練習したりしてましたね。

■ 2007年の予定と今後のビジョンを聞かせて下さい。
取りあえず2月28日にアルバムが出る事が新たな挑戦で、その後ツアーが始まって、今回初めて自分のレコードで2枚使いだったりDJプレイが出来るんで、今迄に無い経験ですね。今年は現場の一年になりそうですね。アルバム終わって一息つけると思ったら、逆に今年の方が大変かも知れないですね。制作に関しても2ndアルバムも作りたいし、やっぱりDJなんでMix CDも作りたいし、いろんなアーティストともコラボしたいし、やりたい事が多すぎてって感じなんですけど。

■ そのモチベーションはどこからくるんでしょう?
例えば自分の曲って何回も聞くから新鮮さも無くなって分からなくなって来るんですよ。そういう時とか気分転換に趣味やったりとか、しばらく触んなかったりしてまた戻ってくると、また新鮮になったりはしますけど、モチベーションって難しいですよね。自分でコントロール出来ないから。

■ もっと若いDJとかにメッセージとかありますか?
音楽やってる人も聞いてる人も、自分が楽しいからやってるっていうのが大前提なんで、誰かのためって言うんじゃなく自分の為、自分が一番楽しい物っていうのを見つけて行って欲しいですね。自分の素直な感情で音楽ライフを楽しんで欲しいというか、みんなそうだろうけど、僕もまた改めてそう思ってるんで。

www.myspace.com/djkentaro

photo & text > Hidenori Matsuoka
HIDDEN CHAMPION ISSUE#08 February, 2007

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