
■ 最近の活動状況を教えてください。
今はAndres名義のアルバム制作をしている最中だけど、ライブ音源を使ったプロジェクトも同時進行でやっているよ。
■ 楽曲を作るとき、どんなものからインスピレーションを受けますか?
音楽だけに限らずいろんなモノから音作りのインスピレーションを受けるね。でも逆に創造する刺激になってくれるようないろんなタイプの音楽を聴いたりすることも多いよ。
■ 地元デトロイトの音楽シーンはどうですか?
デトロイトの音楽シーンは常に発展し続けてると思う。今スポットライトを浴びてるデトロイター達が俺らの残してきた音楽という遺産をレプレゼントし続ける限りデトロイトの音楽シーンはずっと盛り上がり続けていくと思うよ。
■ デトロイトはどんな街ですか?お気に入りの場所があれば教えてください。
デトロイトは歴史のある土地で、音楽においての歴史という意味でもそうだけど、世界史的な意味での歴史が深い街だよ。ちなみにこの街ではNorthern LightってゆうクラブとPeoples Recordsっていうレコードショップが俺のお気に入りのスポットで、よく足を運んでる。
■ 音楽以外で興味がある、ハマっている事があれば教えてください。
興味があることというか、最近は家族と過ごす時間を大事にするようにしてる。ビジネスも大事だけど、もう少し家族との時間が増やせるような生活をしたいと思ってる。

ここで、Slum VillageのオリジナルメンバーであるJay Deeについての質問をさせてください。
■ Jay Deeが亡くなった事で何を思いましたか?また何が変わりました ?
あの突然の出来事は、本当に不意を突かれた感じだったよ。とてつもなく悲しい出来事だった。
でも彼が残された俺らのために進むべき扉を開けてくれていたことを、すごく感謝している。彼の死によって、彼が残してきたものに対して前よりももっと感謝する気持ちが生まれたね。
■ Jay Deeはどんな人だったのでしょう?彼との思い出を聞かせてもらえますか?
Jay Deeは想像力の塊だね。クリエイティブなことに関して右に出るものはいないさ。
それから今まで何度もまるでお互い何かの縁で繋がってるんじゃないかな、と思ったことがあるんだ。J Dillaに関しては沢山思い出があるけれど、その中でもこんなエピソードがあるんだ。Jay Deeには、連絡しても連絡がとれないときがしょっちゅうあって、でも何か悪いことがあったときや困ったときには必ず、彼はどこからかふと現れて、レコードを買いに行こう!なんて、誘ってきたりするんだ。こういうことが何度もあって、俺達はいつも何かで通じあってるな、って思うことが多かったんだよ。
■ 今後の予定と目標を。
Andres名義のアルバム制作に全力を注いでいく。それから俺の親父” Nengue Hernandez”とのレコーディングもする予定だよ。
今後はDez “Andres”のプロジェクトにも注目してくれよ!
■ 最後に日本のファンへメッセージをお願いします。
デトロイトレガシーに会いに来てくれよ! ライブで会うのを楽しみにしてるぜ。
<プロフィール>
DJ Dez "Andres"(DJデズ”アンドレス”)
www.myspace.com/deejaydez
MoodymannことKenny Dixon JrのレーベルKDJからリリースしていたAndres。Moodymann自身の変名ではないかと疑われてきた謎の多い人物であったが、Slum Villageのアルバム”Trinity”や”Dirty District”ではスクラッチ参加してきたDJ Dezであった。ラテン〜ジャズミュージシャンである父Humberto "Nengue" Hernamdezからアフロキューバンリズムを継承し、自身の作品やKenny Dixon Jrのバンドはもちろん、Common "Tonight Show With Jay Leno"やErykah Badu "Didn't Cha Know"といったトラックではパーカッショニストとしても活躍している。またSlum Villageのツアーでは、北米、ヨーロッパ、日本などへDJとして参加。MoodymannのレーベルKDJやMahogani MusicからのAndres名義でのリリースの他、URのサブレーベルHipnotechからDJ Dez名義でのリリースがある。
Interview: Hidenori Matsuoka
Transration: Shinobu Sakamaki
Photo: Yasunori Hasegawa
Special Thanks: HITOMI Productions
HIDDEN CHAMPION ISSUE#10 February, 2008