美しい生音によるサウンドを奏で、様々なジャンルを融合させた
オリジナルサウンドを追求する“ピート・フィリー&パークィジット”。
待望の2ndアルバムのリリース直前の
プロデューサー、パークィジットに近況を聞いた。
■ 自己紹介をお願いします。
ピート・フィリー&パークィジットのパークィジットです。オランダのアムステルダム出身のMC/プロデューサーの二人組で、最近セカンド・アルバム“MYSTERY REPEATS”をリリースして、日本でも3月にドロップされる予定だよ。
■ 2人の出会いと、一緒に音楽を始めたきっかけを?
2002年に、僕が建築学を勉強しながら自分のレーベル“Unexpected Records”を始めた頃にピートと出会ったんだ。その頃は“Double Vision EP”という2枚目のEPを出したばかりで、友達からやばいラッパーがいるって話を聞いたんだ。じゃあそのラッパーに渡しておいてくれって友達にレコードをあげたら、その2日後にピート本人から、レコードを聴いて衝撃を受けたから是非会ってみたいと電話があったんだ。その時は、僕はOmar Reyと一緒にNorth West Metropolisというプロジェクトに取りかかっていて、2、3人のラッパーをフィーチャーしたEPを出そうと思っていたんだ。ピートのデモを聞かせてもらったら、すごい好きな感じだったので即参加してもらったよ。そうして出来た'Self-Reflection'が僕らの最初の曲で、その後ピートと組むことを決めたんだ。それから6曲入りの“Mindstate EP”を2004年に、1stアルバム“Mindstate”を2005年にUnexpected Recordsからリリースして、ヨーロッパ中でツアーを行ったよ。ライブをしているうちに自然と今のバンド編成が出来上がったんだ。
■ どういう音楽に影響を受けましたか?
そうだね、基本的に全部かな。ジャズからソウル、クラッシックからブロークン・ビーツまで。ただ音楽の根底にあるエッジ感やグルーヴ感という意味ではヒップホップに一番影響されたかな。
■ また、どうやって作品作りをするのですか?
僕は常に新しい曲を作っているんだけど、ピートが僕のスタジオに来た時に一緒に聴いて、まずピートがその中からインスパイヤーされるトラックを選んで、それから即時に詩を書き始めるんだ。最初にボーカルを録音して、曲の構成を一緒に考えていって、それから曲にアレンジを加えたり、ピアノやストリングスなどの楽器を加えていったりしてね。次にピートがスタジオ入りするときは、他のヴァースの部分が出来てたり、コーラスのアイディアがあったりして、基本的な歌の構成が出来上がる頃には、トラックも完成してるかな。その後、僕はミックス作業をして、Pete&Perqの曲の誕生さ!
Pete Philly
■ アムステルダムの音楽シーンはFreshで元気な印象を受けますが、実際どう感じますか?
その通り、オランダではクールな音楽がミックスされた多種多様なミュージック・シーンがあるよ。ヒップホップDJがブロークン・ビーツや、エレクトロやロックをかけてたりね。僕等もジャズ・アーティストと一緒に活動しているけど、それもヒップホップの一部だしね。アムステルダムの音楽シーンは本当に幅広いと思うよ。
■ 2ndアルバム“MYSTERY REPEATS”のコンセプトや気を付けた拘り等ありますか?
“MYSTERY REPEATS”は、「ヒストリー・リピーツ=歴史は繰り返す」という言葉が変化した意味なんだ。確かに生きている僕等人間の命は、自分達の先祖の命に類似するという事実について歌ってるんだ。あなたの歩き方は、あなたの遺伝子によってある種の方法で、定められているのか?それとも完全に偶然の一致なのか?それがタイトル曲“ミステリー・リピーツ”で掲げられている主題の一つなんだ。他の曲にもそういった考え方が反映されてるよ。
Perquisite
■ 日本の音楽シーンについての印象は?
オランダ同様とても活発だと思う。日本には大きなソウル/ジャズ/ヒップホップシーンがあることは知ってるし、僕もピートもソロとしてのアナログが日本でとても売れているので、日本にはいつか訪れたいとずっと思っていたんだ!
■ 音楽以外で何が好きですか?
昔から歴史に関心があるんだ。その他、建築学、アートシアター、映画、アート、特に印象派時代と表現派時代のものが好きかな。あとは旅行が大好きで、夏は電車でヨーロッパ中を旅しているよ。去年はイタリアを南下したんだけど、そこでの生活は最高だったよ! 食べ物はおいしいし、綺麗な女性もね(笑)。
■ 今後の予定と日本のファンにメッセージを。
3月に発売するアルバムのために、プロモーション来日を予定しているから、そこでみんなに会えることを楽しみにしてるよ! 詳細はHPをチェックして下さい。僕らはいつも人との出会いを大切にしてるから、気軽に話しかけてください。これからもいい音楽を作って、世界中でライブをして、素晴らしい人達と出会って、ポジティブ・バイヴスを広めていくから期待していてよ。
www.petephillyandperquisite.com
Interview: Hidenori Matsuoka
HIDDEN CHAMPION ISSUE#10 February, 2008