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Spunk Rock Interview

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ブレイクス界にキラ星のごとく現れたニュー・カマー、その名もスパンク・ロック! M.I.A.との競演を経て、その才能はディプロやロウ・バジェットらの支持を獲得、そしてUKの名門NINJA TUNE傘下BIG DADAからのリリース。さらに日本ではサマソニ出演と、スターへの階段を3段抜かしで駆け上がる彼らは、なんたってかっこよさ満点、かわいさ満点、チョイ悪さ満点、確実に注目度満点だ。そんな期待の新星スパンク・ロック。コイツらから目を離すな!


■ 東京、大阪と2公演を終えて、今回のギグはいかがでした?
XXX CHANGE(以下X)「両方ともかなり良かった。今までこんなに楽しかったことはなかったかもしれないぐらいね」
MC SPANK ROCK(以下M)「スパンク・ロックとして活動してきた歴史の中では、ダントツに良いギグだったと思う。それぐらい最高だった」

■ フロアも盛り上がってましたもんね。
M「あれはヤバかった。それにしても日本人はホント楽しむのが好きだな。しかもみんな酔っぱらってたし」
X「アメリカにはクラブであれだけ泥酔できるヤツなんてほとんどいないぜ。もし向こうだったらスリにあって財布を盗られてるか、それ以上にメチャクチャにされてるかどっちかだ。あの状況には本当に驚いたよ。クラブで酔っぱらえる安心感があるのは素晴らしいことだと思う」

■ 2人はけっこう飲まれてたんですか?
X「見事に呑まれたね(笑)」
M「俺も酔っぱらいすぎた。恥ずかしかったぐらいね。ステージにワインボトルを持っていったら思わず飲み過ぎた。楽しかったんだからしょうがないよな」

■ それじゃ、今回の思い出は酒?
X「そんなことはないよ、確かにそれもあるけど(笑)。今回はいろいろと日本をまわることもできたし。日本の印象としては、第一に人が多いな。そして人にしても建物にしても、様々なものがひとつに集結している。昨日行ったビルも、ひとつのフロアにレストランも洋服屋もいろいろなものが密集していた。あと個人的には東京はNYよりも大都市に感じたね」

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■ ではここからはスパンク・ロックの出生について聞いていきたいと思います。まず2人の出会いは?
X「出会いは高校だった。スパンク・ロックって俺たちの他にも実はDJが2人いて普段ライヴは4人でやるんだけど、今回は俺たち以外の2人は来れなかったんだ。そのうちのひとりにクリスっていうDJがいて、彼を通じて僕らは出会った。確か最初に出会ったのはクリスのパーティーだったかな」
M「俺はもともと音楽は好きだったけど、当時はミュージシャンではなくペインティングなんかに興味があって、ヴィジュアル・アーティストを目指していた気がする。でも、結局は音楽が好きすぎて自然にこっちに走ったんだけどさ」

■ ではお互いの印象を教えてください。
M「基本的にはいつも一緒だ。でも今はちょっと...。実は他の人を見るためにちょうど冷却期間中なんだ(笑)」

■ 2人の役割分担は?
X「ナイーム(MC SPANK ROCK)がラップを担当していて、リリックは全部彼が書いてる。曲はレコーディングも含めて全部俺。そのあたりははっきりした役割分担ができているんだ」

■ スパンク・ロックの音楽を語るうえでのキーワードは何でしょう?
X「攻撃的なとこ。そして放送禁止用語的なジャンルに入るところかな」

■ 2 人はなぜ音楽を演るのでしょうか?
M「音楽を作らなくちゃいけない、やらなきゃいけない、そういう気持ちは俺は好きじゃないんだ。自然と朝に起きて、道とかを歩いててふと思いついたことをリリックにして歌う。コレといって俺たちを導くものはない。すべては自然な気持ちからだ」
X「そう、すべては自然に日常的に生まれてくるものだ。あと俺にとっては友達が大きな要因のひとつでもある。友達が喜んでくれるから良い音楽を作りたいって思うし、好きだなって思ってくれそうな音楽を作ることが幸せなんだ」
M「あとはヤツ(XXX CHANGE)が作ったビートを聴くと、俺は無性にリリックを書きたくなる。これだったらリリックが書けるっていつも思うんだ」
X「その点は俺も同じだね。ナイームがスゴくカッコいいリリックを書いているのに、それに見合った曲を作れてないときは、自分に腹が立つ。もっと良いビート作らなきゃって思わされるんだ。そんな感じでお互いが刺激しあって、それがモチベーションにもつながっているのかもしれない」

■ ではちょっと音楽から外れて、2人は普段暇なときは何してるんですか?
M「パーティーかな。毎日遊んでるよ」
X「俺は家がスタジオだから仕事してることの方が多いな。仕事をして、あとは料理してる」

■ 料理ですか!?どんなものを作るんですか?
X「何でも作るよ。この前はキューイのリゾットを作った」

■ ナイームは食べたことあります? 美味しいんですか?
M「コイツの料理はホントうまい。ラザニアなんかかなり美味しいぜ」
X「彼女がキャリアウーマンでバリバリ働いてるから、俺が家で料理を作ってるんだ(笑)」

■ 得意料理は?
X「メキシカンかな。ポテトタコスにチリソース...、けっこういけるね」

■ 日本食はいかがですか?
X「好きだよ。刺身がたまらないね。特にマグロとサバが好きだ。NYにも美味しい寿司屋はあるけど、やっぱり日本の方が最高だ」

■ 2人はファッションもいつもオシャレですよね。どんなところに気を使っていますか?
M「今はけっこうタイトな服を着ることが多いな。ちょっとロックンロールっぽいファッションが好きなんだ。でもそれはヒップホップを聴いている人が許せる範囲でのコーディネイトを心掛けてる。その他にはアーバンな感じの大きいTシャツとバギーな感じが好き」
X「ビンテージが多いかな。俺たちが住んでいるところではチャリティーのために自分の洋服をあげて、それらを安く買えるお店があるんだけど、俺はそこの服が気に入ってる(笑)。あとはワーククローク的なものが多いかな」

■ 最後に将来の夢を教えてください。
X「ずっと楽曲を作り続けること」
M「そしてナンバー1になることだ」



<プロフィール>
SPANK ROCK(スパンク・ロック)
ボルチモア出身のMCのMCスパンク・ロックことナイームとプロデューサーのトリプル・エクスチェンジから成るユニット。NYのレーベル、"MONEY STUDIES"からデビュー・シングル「Put Your Pussy On Me(=僕にプッシーを押しつけて)」を発表してからというもの、一部の(お下劣な)人々の間で注目を浴びていたが、M.I.A.との競演などによりその才能は一躍広まり、ボルチモア・ブレイクス界のニュー・アクトして支持を集める。ここ日本には今年"NINJA TUNE"と共に来日公演を果たし、4月にはアルバムをリリースしている。
www.myspace.com/spankrock


Photo > Kenta Suzuki
Text > Tadayuki Sugiyama
HIDDEN CHAMPION ISSUE#07 August, 2006

 
 

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