HOME > NEWS > Stereotyp meets AL HACA Interview

Stereotyp meets AL HACA Interview

sttp alhaca.jpg

 

「リアルを追求するという事。自分達が信じる本物の音楽であり、本当に好きだと思える音楽を作る事だね。」Stereotyp

「LIFE!人生に夢中だね。愛や音楽とかすべてに夢中だよ。」Cee



■ 自己紹介をおねがいします。

CEE(以下C):AL HACA(アル・ハカ)のCEE(シー)です。7年前からStereotyp(ステレオタイプ)と一緒に活動していて、2年前からウィーンに住んでいるよ。

Stereotyp(以下S):僕はStereotypとして、最初はBMG傘下のUptightレコードから1999年にリリースして、その後G-Stoneからリリースしたり活動する中でJazzanovaを通してCEEと知り合って、Stereotyp meets AL HACAとして活動する様になったんだ。今ではもう殆どAL HACAの一員みたいな感じで一緒にやってるよ。


■ AL HACAを始めたきっかけは?

C:最初はDJ集団として活動してたんだけど、僕が曲を作るようになって、シンガーやMC達が増えてきて1つのアーティスト集団みたいになったんだ。僕がプロデュースする曲もあれば他の人がプロデュースしたり、新しいMCが加わったり楽器が増えたり。バンドみたいな感じだったよ。


■ AL HACAの意味は?

C:最初にいた3人のDJの名前を合わせただけなんだ。だけど、作品をリリースするようになってインターネットでレビュー等を検索してる時にAL HACAという言葉を見つけたんだ。実はAL HACAという言葉はイスラム教の聖典コーランの69章の中で「信じない者を絶滅させた音の波」という意味があるという事を後で知ったんだ。強い意味がある言葉だけど自分達を表すのに良い名前だと思ってるよ。宗教じみた考えがあるわけじゃないけどね。


■ 影響を受けた音楽やアーティストは?

S:マーヴィン・ゲイ、リー・ペリー、ジェームス・ブラウン、セルジオ・メンデス、、、全部言うには明日まで掛かるよ(笑)。ジャンルを問わずに様々な音楽から影響を受けてる。AL HACAの音はすべてのジャンルを取り入れた音楽なんだ。レコードショップの決まった棚に並べる為の音作りをしてる訳じゃ無いんだ。

C:今のAL HACAの音楽からは直接感じないかもしれないけど、昔はハードなギターミュージックが好きだったな。もしかしたらそういう部分も少しは反映されてるかもしれないな。あと影響といえば、今回のアルバムで関わっているTolchaのビートメイカーのRasdaは僕らとは全然違う音楽の趣味を持っているんだ。だから彼がいると更に色々な音楽が組み合わさってグチャグチャになって、そこからまた新しい自分達の音が生まれるんだ。


■ 制作において気をつけている事は?

S:リアルを追求するという事。自分達が信じる本物の音楽であり、本当に好きだと思える音楽を作る事だね。

C:楽器を習った事も無いから、決まった曲作りの流れがある訳じゃないんだ。例えば最初にHIP HOPの曲を作ろうとかジャンルも考えないし。ただ音を出して、そこにボーカルが入って、それによってまたインスピレーションが湧いてという感じで出来上がるんだ。
 

 

alhaca02.jpg


■ アルバムの歌詞やリリックはどのようにして決まるのですか?


C:色々なケースがあるんだ。Family Businessはトラックが出来た後で二人でテーマとコーラスを考えてそれをシンガーに歌ってもらったんだけど。RQMがMCをしてる曲はまず彼に1ループを聞かせるんだ。そうするとトラックからイメージされたリリックが出て来るから、今度はそれに合わせてアレンジをしてお互い影響されて曲を完成させるんだ。


■ リリックの内容にはSEXについても多いんですが、表現したい世界観等があるのでしょうか?

C:RQMがちょっと前に他のインタビューで言ってたんだけど「最近俺は愛とSEXに夢中になっている」って(笑)。でも彼がそれを表現したかったのは、HIP HOPで良くあるビッチがどうこうみたいな内容じゃなくて詩的で核心的な事なんじゃないかな。

S:CEEがFEFEという彼女と出会って恋をしてた時には、CEEはRQMにCITRUSという曲でラブソングを書いてくれって頼んでたよ。でもRQM独特の詩的な表現だけどね。だから今回は愛とかSEXの内容がちょっと多いかもね。


■ 普段音楽以外だと何をしてますか?また興味ある事は?

C:LIFE! 人生に夢中だね。毎日人生スゴいなって思うよ。愛や音楽とかすべてに夢中だよ。

S:僕は自分でも絵を描くし、目で物を楽しむのも重要だと思ってるから、ストリートアートや日本のアニメや漫画にも興味があるしすごく影響されてるよ。


■ 日本に来てみてどうですか?

C:最高だよ!まだ2日だけど圧倒されてる。

S:看板等でストリートアートっぽいキャラクターが溢れてるね。ストリートに影響されたのか、ストリートが影響受けたのかどっちが先か気になるよ。


■ ウィーンはどういう所ですか?

S:ディズニーランドにある様な伝統的な建物だらけだよ。本物のね(笑)。

C:人間は冷たい人が多いかもね。ウィーンから出たいと考える人は多いから。ウィーンに引っ越そうと思うのは僕くらいだよ(笑)。でも、すごく静かだからスタジオにこもって音楽を作ったり、庭でバーベキューして食べてまたスタジオに戻ったり。小さい世界だけど、音楽を制作する場としては今の自分達にはピッタリだよ。


■ 今後の予定とメッセージを。

C:自分達の心の向くままに動きたいね。居心地の良い場所で色々な人や物に影響されて作った物が一番良いと思うから。気の向くままにね。

S:何をしても良いけどそれを愛する事。それが大事だよ。
 

 

alhacalowzg7.jpg AL HACA (左から、CEE、RQM)

 

<プロフィール>
AL HACA(アルハカ)
10年前、Al Haca はドイツでダブ、パンクを始めとしたあらゆるエレクトロニカをプレイするサウンドシステムだった。Rockers Hi-Fiのメンバーに発見され、アンダーグラウンド・クラシックになった“Killah”をRockers Hi-Fiを通してリリース。そしてAl HacaのCEEは、デビューLPとなるʻInevitableʼ をリリースする。レコードのヴォーカルにはレゲエ界の大物Sizzla、Ras T-Weed等、さらに当時巷で知られていたMC、RQM。ColdcutがLPを聴き、ラジオ・プレイリストに数曲を加え、Al Hacaは一気に世界に知られることとなった。ちょうどこの頃に、CEEのシャープなプロダクションの技にあの名声高いウィーンのベース・サージェオンことSTEREOTYPが目をつける。それがKleinから“Stereotyp meets Al Haca Phase I, Phase II and Phase III”のリリースにつながる。ヴォーカルにはRQMの他に、Daddy Freddy、Lady Saw等も参加。ジャイルス・ピーターソンに至ってはAl Hacaの曲をBBC Radio1でオンエアしただけでなく、彼のSingle of the Yearにノミネートした。ライブでは、Peter Kruder、 Modeselektor、Roni Size、M.I.A.等と共演した。Rolling Stone誌は4つ星の レビューを、Mary Anne HobbesはBBC Radio1自らの番組で最も好きなヴォイスの一つとしてとりあげた。
今回Al Hacaは10曲入り世界先行発売、日本限定盤「ファミリー・ビジネス」をひっさげてここに登場。
プロダクションは、CEEとウィーンの奇才ダンスミュージック・パイオニアSTEREOTYP、更にTolchaのビート博士ことRASDAも参加。RQM、Coppa、 Oliver Grimball、元TOWER OF POWERのボーカルHubert Tubbs、Sandra Kurzweil、Cesar Sampson、FEFE、Patrizia FerraraとVera Böhnisch(Lʼ Enfant Terrible)などヴォーカリスト陣は超豪華。

www.myspace.com/alhaca

 

 

keepinme09p1040767mr0.jpg Stereotyp

www.myspace.com/stereotyp1

 

 



Text > Hidenori Matsuoka
Photo > Takashi Akiyama
HIDDEN CHAMPION ISSUE#10 February, 2008

Category :

Tags : , , ,

BACK

NEXT