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Posted by @momomagazine

THE BEACH 2013-2014 その1

何がきっかけで、こんな冒険を企画し始めたのかは、正直ちゃんと覚えていない。それでも、あの映画に登場した南の島の、まるで絵に描いたような南国の楽園の姿に触れてみたくて、リサーチを始めて、移動や宿泊のプランを立て始めたのは8月だった。

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めざすは、タイのPhi Phi島。4ヶ月もかけて綿密に組んだ私独自の移動プラン、それもボートやバスや飛行機を乗り継ぎ、7日間かけて島々を渡るスケジュールは、MacBook Airの画面上では完璧に見えた。なんて素晴らしいプランかと、鼻が高かった。そんなに素晴らしく見えた私の計画は、タイの地に降り立って半日も経たない間に、音を立てて崩れ始めた。バンコク→プーケットの飛行機に乗る空港を間違えていたのだ。渋滞の少ない早朝のバンコクを、ものすごいスピードでもう一つの空港に向け、約一時間タクシーを走らせてもらう。後部座席の私は、飛行機を逃す恐怖感の裏側で、絶対にどうにかなるだろうと安心しきっていた。久々に一人旅じゃないから!!

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今回の旅のパートナーと出会ったのは5年前、仕事でアフリカのセネガルへ行った時だった。それから、仕事で何度も関わりながら、二人でサイパンの海でスキューバに挑戦したり、日本国内の様々なフェスや、パーティーや、楽しくもドラマチックな日々を一緒にくぐり抜けてきた。いつも彼女がいれば、どこでもどうにかなると信じている。早朝で道路が空いていた事と、飛行機のチェックインをオンラインで済ませていた事で、結果飛行機は逃さず、朝8時頃には太陽がまぶしいプーケットに到着した。相乗りの車で港まで。港からは2階建ての大型フェリーで、約3時間、Phi Phi島へ向かう。どうにかなるのだ。

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心地よい波に揺られ、目を覚ますと、窓の外が騒がしい。揺れる船内を二人で進み、階段を上って外に出ると、ターコイズブルーの絵の具を大量にぶちまけたみたいな色の海の先に見えたのは、深い緑に囲まれた小さな島々。波の光をキラキラと反射する絶壁の岩肌は褐色で、ゆっくりとこちらに迫ってくるように見えた。

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揺れる船から、港に降り立つ瞬間が大好きだ。小さな南の島の港へはいつも、ニコニコした島のおじさんの日焼けした腕にしがみついて飛び降りる。島の商売人たちの呼び込みの声に混じって波が細かく砕ける音、照りつける太陽に、甘いフルーツや南国の花の香りが微かにただよう潮の風、これまでに訪れた様々な島を思い出させる。

 

約24時間前に東京を出発してから、おそらく3時間も寝ていない人と、ホテルにチェックインする前に水着に着替えて、荷物だけを預け、ビーチへと。サラサラの白い砂に、永遠に歩いてどこまでも行けそうな遠浅のビーチ、透明すぎる海の水にはしゃいだ。

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穏やかな波に、頭が空っぽになる。ネガティブな気持ちは全部、きれいな海水に溶けて、遠くに流れて行ったみたい。

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