友人には、「あと一人か二人連れてきて!」と事前にメールをしておいた。 このレストランの料理を楽しむには三人以上が理想。そして何より、そういう誘い方をすれば、彼が最近やっと出会えた新しい「ガールフレンド」を連れてくるだろうと思った。 シンガポールの「ディムサム」は、日本では飲茶とか点心と呼ばれているモノと同じ。中国の本場では、積み重ねられたセイロで熱々に蒸し上げられたショーロンポーなんかを、朝食感覚…
友人には、「あと一人か二人連れてきて!」と事前にメールをしておいた。 このレストランの料理を楽しむには三人以上が理想。そして何より、そういう誘い方をすれば、彼が最近やっと出会えた新しい「ガールフレンド」を連れてくるだろうと思った。 シンガポールの「ディムサム」は、日本では飲茶とか点心と呼ばれているモノと同じ。中国の本場では、積み重ねられたセイロで熱々に蒸し上げられたショーロンポーなんかを、朝食感覚…
昨晩3杯目のウーロンハイに口を付けた頃、急に思い出した小学生のころの記憶。 Tゴリラのゲンコツの味だ。 Tゴリラは、真っ黒に日焼けした肌に、白髪の混じった短いおかっぱのような髪型をした、丸い鼻のオッサンだった。友達と喧嘩して、相手を流血させたりすると、恐怖の「ゲンコツ」を振りかざす。部屋の隅に正座させられ、畳の目が膝に食い込みはじめるのを感じながら見上げると、足を大きく開いて立ちはだかり、真っ赤に…
旅行には人それぞれ様々な目的があるけれど、今回私を動かしたのは「食欲」だった。半年ほど前、シンガポールからフィリピンのパラワン諸島、エルニドを目指した時は、渡航費をケチったせいで舗装されていない山道を5時間車で揺られたので、今回はとにかく移動時間を少なく。シンガポールから2時間でたどり着けるキレイな海と安くて美味い飯。目的地は、タイのクラビだ。 The last time we took a tr…
Wiz KhalifaやLordeなどがヒッドイ名前の16歳のデザイナー、ASSPIZZAの作った服を着て、SNS上で話題になっている。一体だれ?Rolling Stoneの動画インタビューをゲリラ翻訳しました。 (スマートフォンでエゴサーチするASSPIZZA) 「ニューヨークに行ったら、ASSPIZZAと友達になりたい」 「ASSPIZZAの人生って最高だよな」 「ASSPIZZAが俺を変え…
この世はMADである。「MAD」は、中学生の頃使っていたような英和辞典には、おそらく「怒り狂った」だとか、「狂った」という意味として掲載されていると思うけど、NYCの街中で耳を澄ませてみると、強面のお兄さんたちが「MAD」という単語を乱射するように使っているのが聞き取れるかもしれない。日本語で言うと、「すげぇ○○」とか「超絶○○」って感じかも。That's mad!とか言ってたら、「それやっべーな…
今月は、シンガポールから国外に一歩も出る予定がない。フェリーにも飛行機にも乗らない月は、14ヶ月ぶり。シンガポール国内の、ずっと気になっていたモノたちに会いに行く時間だ。 For the first time in the past 14 months, I am not travelling out of Singapore. It's time for me to go check out t…
gmailの下書きに2008年の一人旅の記録が打ち込まれていた。まだ書いている途中だったのかどうかも覚えていない。 ****** デジカメもケータイも、そして自分の体力のバッテリーも限界を迎えそうな午後11時半。体の一部と化した15キロのバックパックを背負い、私はミラノのセントラル駅の大理石の階段を駆け上がっていた。宮殿のように高くそびえたつ柱が連なる向こう側は薄暗く、遠くで発車を待つ列車のヘッド…
夜21時過ぎにジャカルタに到着し、その後、朝5時頃まで遊び続けて、目が覚めたのが午前11時頃。 友人の家のゲストルーム、それも私の自宅のベッドルームの4倍ぐらいありそうな素敵なお部屋の、キングサイズのベッドで、二日酔いも無く清々しい目覚めだった。カーテンから外を覗いた景色が、ザ・グレート・ギャッツビーで少々立ちくらみする。 ちょうど友達もみんな起き始めたころでよかった。一人でうっかり部屋を出てしま…
先週の水曜日の夜、友人の可愛い犬たちと散歩して帰ってきて、ダラダラしていた時の事。スーパーで買ったチリ産の赤ワインとポテトチップスをつまんでいた友人が、何の前触れもなく急に提案した。 「今週末、このメンバーでジャカルタに行くのはどう?」 「...いいね!」 インドネシア出身の女友達と、お父さんがインドネシア人の男友達、そして私。シンガポールからジャカルタまでは飛行機で2時間以内で行けることはよく知…
賃貸情報のウェブサイトを、祈りを捧げるかのように毎日何度もチェックして見つけたアパートが、数ヶ月間かけてやっと機能的で気持ちのよい空間になってきた気がする。まだエアコンが無かった時代に造られたと思われるエレベータ無しの4階建てマンション。ピカピカでハイテクな建物ばかりのシンガポールで、時代を感じさせてくれる造りのひとつひとつがたまらなく大好きなのだ。窓を少し開けるだけで、魔法のように部屋中を風が通…